ありのままで、ただ生きる
正直でいたい、ただそれだけのことが、どうしてこんなに難しいんだろうと思うことがあって、人と話すとき、文章を書くとき、何かを誰かに見せるとき、気づくと「こう見られたい自分」を組み立てていて、良く見られたい、嫌われたくない、傷つきたくないという気持ちが少しずつ本当の自分から自分を遠ざけていく感覚があったけれど、最近になってやっと気づいたのは、繕った言葉は誰の心にも届かなくて、届くのはいつもぽつりとこぼれた本音のほうだということで、だから心に正直に表現するというのは何でもかんでも口に出すことじゃなくて、自分の中にある感情を、嬉しいも寂しいも悔しいも好きも苦手も、ちゃんと「ある」と認めてあげることなんだと思っていて、聞いてもらえなかった感情は形を変えて出てくるから、まず自分が自分の声を聞いてあげることがすべてのはじまりで、ありのままというのも開き直りじゃなくてもっと静かなもので、得意なことも苦手なことも誇れる部分もまだ恥ずかしい部分も全部ひっくるめて「これが今の自分です」と差し出せること、完璧じゃないことをわざわざ謝らないこと、ただそれだけのことで、特別なことをしなくていいから、朝起きてごはんを食べて誰かと話して好きなものを見て眠る、その普通の一日が積み重なっていつのまにか自分という人間になっていく、その普通に過ごせる日がいちばん尊いということに気づけたことが自分にとっては大きな変化で、だからこれからもうまくいく日もしょぼんとする日も隠さず飾らずありのままの自分をここに置いていきたいと思っていて、読んでくれている誰かが「ああ、自分も同じだな」と少しだけ肩の力を抜いてくれたらそれで十分で、今日も、明日も、正直に、ただ生きていく。

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